人の役に立つことに喜びを感じている人は、「もっと社会貢献をしたい」と思うこともあるだろう。そして、その希望を叶えるために福祉業界に興味を持つ人も少なくないようだ。しかし、経験がないと躊躇してしまう人もいる。とくに、ミドル世代にもなると、「新しいキャリアを作り始めるには、もう遅いかもしれない」と考えがちなので、興味があっても行動に移すのは容易ではないのかもしれない。
しかし、福祉業界への転職には、経験や年齢はあまりネックにはならないのだ。福祉業界は慢性的な人手不足に悩まされているため、未経験で年齢が高い人でも適性さえあれば歓迎してくれる。引く手数多で転職先を自由に選べる状況になっている地域もあるほどだ。そのため、求人を探してみると、かなりの数があるのに驚く。自宅の近くの施設の求人を探したり、教育研修が充実して、キャリア構築をしやすい職場を選んだりと、希望を優先して職場を決められるメリットがあるのだ。
ただし、適性がないと判断されれば、いくら優柔な人材であっても採用されない可能性は高いということは理解しておこう。福祉の仕事をするためには、相手の立場になって物事を考えられることが必須だ。また、献身的な態度で接しないと利用者にクレームをつけられてしまうこともある。したがって、奉仕精神を持っていて、相手のために何かをしたいという気持ちを持っているかどうかが面接で吟味されるのだ。だから、転職を成功させるためには、いかに自分に奉仕の心があるかのを考え、経験に基づいてしっかりアピールできるようにしておかなければならない。